スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

感傷を鑑賞③

前々回、前回からの続き


ビジャモンテスの苦境の中にいたとき、日本から荷物が届いたのです。
郵便局からTELが入り、引き取りに行くことに。20キロの重たい荷物なので、タクシーに乗って運んでもらう。

一人暮らしの部屋に戻り、早速カッターで開封する。

目に入ったのは、実に日本を出て以来、半年ぶりに出会った本の山たち。なつかしいぜよ。
と、最初の本の上に手紙らしき封筒があるのを発見する。

開封してみると、案の定それは母からの手紙だった。

手紙の内容は実に「母から子への手紙」的な手紙だった。苦境の中で精神的に弱っていたやずる。ちょっとぐっと来る。
その手紙の中に、「あなたのことだから、温かい人に囲まれて、愛されて、楽しく過ごしていることでしょう」っていう文があった。

・・・いや、期待させて悪いんですが、実際今の僕は全然そんなんじゃないっす。むしろその正反対です。すいません。

って心の中で返答する。返答したあと、自分の情けなさが嫌になってくる。それに合わせて普段の生活のつらさが、急に2倍3倍にもなって胸を締め付けてくる気がする・・・。言いたいことを伝えられないつらさ。相手を理解できないつらさ。ここにいる意味がわからなくなっているつらさ。


ノドの奥がごつごつして痛い。あれ?この感覚ってなんだっけな?気がつくと、視界が涙でぼやけてくる。あ、そうだ、泣きたいときってこうなるんだった。思いっきり泣いちまったら楽になんのかな。

それでもとりあえず手紙を読み終えて、荷物の開封を続けようとする。

すると、母にあとから詰めるように頼んでおいた、ほんだしやら緑茶やら、デンタルフロスが出てくる。それも、尋常な量じゃない。どれも2年どころか、10年かかっても消費しきれないくらい入っている。

独り言をつぶやく。

「こんなにたくさん、使いきれねーよ・・・。」

声に出してみて、日本語を口に出したのが久しぶりだってことに思い当たる。自然と出てくる祖国の言葉は舌になめらかで、不思議と心地いい。

このあたりが、限界だった。


さっきまで涙でぼやけていた視界は、もはや完全にふさがれていた。
僕は床にはいつくばって、大声を出して泣いた。こんなに全力で泣いたのは子どものとき以来っていうくらい、泣いた。床に額をこすりつけて、拳で床を叩いた。

こういうとき、一人暮らしでよかったなとつくづく思うのです。


そのあと20分近くも泣き続けて、ようやく治まりましたよ。こんなに大量の涙を流したのって、おそらく人生で初めてなんじゃあないでしょうかね。
この大泣きのあと、非常に気持ちがすっきりとしたのを覚えています。

ちきしょー、泣くのは娘の結婚式の時だけって決めてたのになー。
ボリビアに来てからつくづく思うけども、家族ってありがたいものですね。あまりに身近なため、普段からその大切さを身に沁みて感じるのって難しいものですが、こういうことがあると思い知らされるのです。


っとそんなこんなで、なんだか一年も前のことを思い返して感傷に浸っていた、とある朧月夜でした!

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

No title

今は元気かい?俺もオランダからの帰りの飛行機は号泣だったなーなんて思い出したわ。

これいい話だから、日本に帰ってきたら実写化したらどうかな?ヤズル主演ね。俺、ビデオカメラ買っておくわ。

ちなみにその涙、俺の結婚式まで取っておいてほしかったぜ!
え、そんなんで流せるかって?

No title

読んでるだけで、うるうるきました。以前この話聞いたと思ったんだけど。ちょっとちがうけど私も昔むかーし、2ヶ月いたメキシコの小さな町を発った日、夜行バスの中で泣いて泣いて、首都に着いたときは顔がぱんぱんにはれていたのを思いだしました。家族のように過ごしたホストファミリーとの別れが寂しくて寂しくて。泣くっていいなって、この記事読んだ改めて思いました。人間らしくて^^

俺も読んでてグッときました。
俺も一年前に車で事故起こした時、仕事で体力的に疲れ、事故で大変な事をしてしまったという、後悔から精神的に疲れ、正直、本当に事故で死んでたらどんなに楽なんだろって思ってたんですけど、家に着いてから、母親が若干泣きながら、あんた本当に生きてて良かったねって言ってくれて、あの一言で、あ、俺まだ生きてて良いのかなって、思い精神的に救われたのを、読みながら思いだしました。
身近に支えてくれる人がいるって良いですよね。

No title

いい話だね。俺も自分が最後に泣いた時の事を思い出したよ。

自分のために泣いたのは19歳の時が最後。
他人のために泣いたのは2週間前。

No title

のーしす
そのオランダからの飛行機で号泣したっていうのは本当の話?そんなに素敵な経験を出張先でできるなんでステキね!
うん、君の結婚式では、どう頑張っても涙なんて出てこないだろうね!ってか俺が泣いたら、「あいつ、なんで泣いてんの?」って気持ち悪がられること間違いなし!(笑)

kikiさん
涙が出るほどの寂しさを感じるくらい、だれかと楽しく一緒に過ごすことができたっていうのは素晴らしいことだと思います!そのホストファミリーは、本当にあったかい人たちだったんだろうなーって想像するのです。
うん、泣くのもたまには悪くないね!タリハを歩き切ったときは泣けるかな・・・うん、無理だろうな(笑)

みっく
ホント、身近にいる人たちの暖かさってのは普段なかなか気づかないものだけども、追い詰められたときそのありがたみがわかりますよね。
追い詰められなくてもそれに対して感謝できれば一番いいんだろうけども、なかなかうまくいかないものですな。
そして僕も39が生きていてくれてよかったと思いますよ。
だって日本にかえってから、いつものきみの「中に出した」って話を聞けなかったら残念だもんね(笑)

さこし
これからもがんばってこういういい話を量産してこうかな。いやいや、こういうのは変化球だからたまにあるからいいんですよね。ってわけで量産はやめとこー。
プロフィール

やずる

Author:やずる
あ、どうも、ご来店ありがとうございます、やずるです。
2010年1月から南米・ボリビア在住の青年です。

ノリと気合とフィーリングだけで生きちゃってる直観系男子。

ポジティ部所属。最近はアクティ部にも入部希望中。
人と猫とその他の動物と酒とチョコレートが好き。

2012年1月までのボリビア生活を、つれづれなるままに更新します。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
RSSリンクの表示
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。