(前回からの続き)
今回の先輩隊員を見送るのも、変わらず言いようのない寂しさを感じました。
サン=テグジュペリの「星の王子さま」、読んだことありますか?
僕も読んだのが随分前なので、ちょっとあやふやな部分あるけども、こういうシーンがあったと思う。
きつねと仲良くなった星の王子さま。お別れのときが来る。別れの悲しさを前に、泣きそうになるきつね。王子さまはこう思う。
「こんなに悲しくさせるなら、仲良くなんかならなければよかった」
きつねが答える。
「黄色く色づく麦畑を見て王子のきれいな金髪を思い出せるなら、仲良くなったことはムダじゃなかったよ」
そして最後にきつねは王子さまに、「本当に大切なものは、目には見えない」っていうこの物語で最も重要な秘密を教えるのでした・・・。
こんなに悲しい気持ちになるなら、仲良くなんかならなければよかった。って今まで何度も思いそうになりました。そのたびに、今までずっとうまくやって来たじゃないか、今回も大丈夫って自分に言い聞かす。時間さえ経てば、別れのつらさなんていったネガティブな感情はさらりと洗い流されて、そこに残るは楽しかった思い出ばかりってね。そう、時間さえ経てば・・・そこがネックなんだけども。
先輩隊員見送りのとき、たぶん僕は泣きそうな顔をしていたんだと思う。
「大丈夫?」とか、「あんまり悲しまないで」とか、しまいには「捨てられた犬みたいな目をしてる」とか言われました。
日本に帰って行く人たちを見送ったあと。空港に一人、ポツンと取り残される・・・このときの寂しさといったらちょっとないですよね。
でも、生きていれば色んなことが起こるのです。もしこういう寂しさもなかったら、きっと人生ってもっと無味乾燥なものになっちゃうんじゃないかな、と考える。山が高けりゃ谷が深くなるように、出会えた喜びが大きいからこそ別れが悲しく感じられる、と思うのです。
今から思うのだけれど、自分が1年後にここを去るときに、一体どれほど寂しく感じられるだろうか?また、一体どれくらいの人が僕との別れを惜しんでくれるんだろうか・・・?
それが一つの、自分がここでどれくらいの活動が出来たかっていうバロメーターになるんじゃないかなって思います。
ん~感情のままに書いていたら、いつもよりもさらにまとまりのない文章になってしまったぜー、なんて思ってる、とある曇り空の一日でした!
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